ペルシャキリムとは
キリムの歴史は絨毯よりも長いと言われています。約6千年前の昔から、ペルシャの遊牧民が敷物・テント・布団袋などの生活用品の内の一つとして使っていました。家畜と共に移動する生活様式の中で、素材のウールは家畜から作り、周辺にある自然の恵みから染料を作る草木染によって手織りで織り上げていきます。キリムの特徴である軽くて、携帯しやすく、絨毯に劣らない丈夫さは、遊牧民の生活にとって必需品でありました。織り方には様々な手法がありますが、大きく分けると平織り・ジャジム織り・ソマック織りの3製法に分けられます。
キリムを織るのは、手先が細く器用な女性です。母親から娘へ代々受け継がれ、キリムの誕生から出来上がりに至るまで全てを行います。また、キリムは、その質や量で家の地位や身分を示す財産でもあったことから、良質であればあるほど手間と時間をかけた織りの細かいものになりました。染め方・緻密なデザイン・織りの細かさは、キリムの質を見分ける重要な要素なのです。
また、デザインと草木染の色合いが溶け込み、素朴で落ち着いた仕上がりになるキリムは、和室の畳や床の間の上、襖や障子のある壁にも合います。
キリムは、織り手の女性の豊かなイマジネーションがデザインの“図面”となり、全てが1点物です。近年、コレクターは世界中で増え続け、美術品としても認められ、注目を浴びる様になりました。
ペルシャキリムを彩る天然染料は、他国のキリムに多用される化学染料よりも退色しにくく、素材となるウールも腐食せず丈夫です。デザイン・織り方がバラエティに富み、素材にもウールに限らずシルク製品も僅かながら生産されています。
ワールド・ワイド・アーリヤのコレクションでは、そんな優れたペルシャキリムの中から、ビンテージ品や他に類を見ない貴重な品を寄り集め、あなたにぴったりの一枚をご用意しております。
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キリムのサイズ
ペルシャキリムのサイズは以下のとおりです。
名称 | サイズ(約cm) |
ポシティ | 75〜95×55〜95 |
ザロチャラク | 115〜135×75〜85 |
ザロニム | 145〜165×95〜115 |
ドザール | 200〜220×130〜150 |
パルデ | 240〜280×170〜180 |
パルデより大きいサイズのキリムを「ガリ」と呼びます。 ガリ シシメトリィ |
290〜320×195〜210 |
さらに大きいサイズが稀にあります。 ケラネ |
200〜500×75〜100 |
ハラーク | 120〜160×75〜100 |
クリーニング・メンテナンスについて
ペルシャ絨毯・キリムは、靴を履いたままで、家の中ですごす欧米式生活様式にも耐えられる作りですが、玄関で履物を脱いで生活するような日本の生活様式ですと、想像するほど、痛んだり汚れたりはしないものです。ただ、日頃からのお手入れによって、何代にも受け継ぐことができるほど長持ちします。ペルシャ絨毯・キリムのクリーニング・メンテナンスについて、詳しくはこちら。