ペルシャ絨毯の有名産地

 ペルシャ絨毯は、昔からペルシャのどんな小さな村でも生産されており、産地によって、色合、デザイン、染め方などが豊富です。日本の面積の4.5倍の大きさを持つ広大な土地では、産地の数だけでも大変な量で、限られたスペースでは語り尽すことが出来ません。
 ここでは、世界的に見て、主として有名な産地に注目し、ご紹介いたします。

 イラン北西部のアゼルバイジャン州都で、何世紀にも渡って、オリエンタル文化の中心であった場所である。ヨーロッパに近いため、古くから、ペルシャ絨毯の輸出をヨーロッパにしてきた歴史がある。花柄・人物・風景などのデザインが、よく知られている。素材はウールとシルクが多く、色合は濃いレッド・力強いブルーなどの鮮やかな色が多い。

ブルーモスク

 イラン北西部にある小さな村で、世界でも類を見ない耐久性を持つ絨毯の産地である。3本の横糸を通し、縦糸を非常に細かく詰めていくので、鉄製のスキ具を用いる。硬くて、重い絨毯なので、簡単に曲げることができない程である。色合は、濃いブルー・力強いレッド・ブラウン・イエローなどあるものの、グリーンが稀に使われることがある。

ビジャールの風景

 ビジャールの南方、コルデスターンの州都サナンダジュが該当する地と言われており、現在、セネという村は存在しない。
ただ、絨毯に関しては、セネという名が、未だに残っている。
 この地より、更に北方で織られているクルド式絨毯に似ているが、セネ産の絨毯は、もっと繊細で美しいと言われている。織の密度がクルド式より細かく、薄い仕上がりになっているためである。

セネの風景

 イランの北東部に位置し、ホラサンの州都になっている。20世紀中旬までは、屈指の絨毯産地であった。郊外に大きな絨毯関連施設がある。ヘラーティー模様を使い、柔らかいパープルレッドまたは他の色彩と調合したりして、独特の染め方をしている。デザインは、花・ツル・縁取のある星を形取った円形模様がある。

イマームレザーの慰霊塔

 テヘランの南方にある都市で、古くからの伝統を守りながらも、70年前からデザイン・染め方に工夫と変化を加え、世界中から注目されている場所として知られている。この産地の絨毯は、その色合とデザインの質が極めて高く、シルク100%の素材が多い。色合では印象的なブルー・グリーン・レッドを始め、他の豊かな色彩もある。有名工房が多く、デザイン・色合は工房により異なる。
 花・花瓶などのデザインが多いが、珍しい柄として、鳥・ライオンなどの動物、狩猟のデザインがある。

マスメの慰霊塔

 アルヴァント山の麓に位置し、ハメダン州の州都である。通常、デザインは縁のある中心柄で、毛足が長く、厚みのあるウール製が多い。この産地は、クルデスターン州のセネ・ビジャールからの絨毯集積地になっている。

アビセナの慰霊塔

 テヘランとイスファハンの中央に位置する。以前は、高級なシルク製絨毯の歴史があったが、今は丈夫で良質のウール製絨毯が多い。クリヤーブルーや濃いレッドの色合が多く、デザインは花柄・花瓶・植物を始め、多くのバリエーションがある。

美術館

 アラークの北方50キロにある大きな町で、19世紀には、世界各地とりわけ欧米向けの絨毯産出地であった。現在は、良質のウールを使用し、古典的な色合で、レッド・ブルー・ベージュ・グリーン・イエローなどが用いられる。

遺跡

 イランのほぼ中央に位置し、イスファハンの近郊にある都市である。ウールとシルク素材が多く、シルクでモチーフの輪郭を取り、模様を浮かび上がらせる独特の手法をとっている。色合ではベージュ・ダークブルー・レッド・グリーンが多い。

ナインの風景

 テヘランから南に約400キロ離れた所にある美しい都市で、16~17世紀にサファヴィー朝が黄金期を極めている間、ペルシャの首都であった。この産地の絨毯はウールとシルクを素材にした物が多い。例えば、縦糸にシルクを使ったり、花柄の周囲をシルクで織るなど、色の組み合わせと装飾技術に工夫がある。色合として代表的な色は、明るいブルー・ベージュが挙げられる。

シャーモスク

 ペルシャ絨毯の歴史が古く、主にウール製で、柔らかい織と多様なデザインを持つ絨毯の産地として、昔から、その名が知られている。細かい花柄・植物柄が多く、色合も豊かである。

アルゲバム遺跡

 ファールス州にあるこの町は、テヘランの南方約600キロの地点にあり、バラの美しさで有名な地である。そのため、バラをデザインの素材にした絨毯が生産されてきたが、他のデザインも豊富にある。

 通常、レッド・ブルーが多いが、色合が柔らかく抑えてあるため、デザインに存在感を感じさせる。現在は、ウール製が多い。

エラムガーデン
タブリーズ

 イラン北西部のアゼルバイジャン州都で、何世紀にも渡って、オリエンタル文化の中心であった場所である。ヨーロッパに近いため、古くから、ペルシャ絨毯の輸出をヨーロッパにしてきた歴史がある。花柄・人物・風景などのデザインが、よく知られている。素材はウールとシルクが多く、色合は濃いレッド・力強いブルーなどの鮮やかな色が多い。

ブルーモスク
ビジャール

 イラン北西部にある小さな村で、世界でも類を見ない耐久性を持つ絨毯の産地である。3本の横糸を通し、縦糸を非常に細かく詰めていくので、鉄製のスキ具を用いる。硬くて、重い絨毯なので、簡単に曲げることができない程である。色合は、濃いブルー・力強いレッド・ブラウン・イエローなどあるものの、グリーンが稀に使われることがある。

ビジャールの風景
セネ

 ビジャールの南方、コルデスターンの州都サナンダジュが該当する地と言われており、現在、セネという村は存在しない。
ただ、絨毯に関しては、セネという名が、未だに残っている。
 この地より、更に北方で織られているクルド式絨毯に似ているが、セネ産の絨毯は、もっと繊細で美しいと言われている。織の密度がクルド式より細かく、薄い仕上がりになっているためである。

セネの風景
マシャド

 イランの北東部に位置し、ホラサンの州都になっている。20世紀中旬までは、屈指の絨毯産地であった。郊外に大きな絨毯関連施設がある。ヘラーティー模様を使い、柔らかいパープルレッドまたは他の色彩と調合したりして、独特の染め方をしている。デザインは、花・ツル・縁取のある星を形取った円形模様がある。

イマームレザーの慰霊塔
クム

 テヘランの南方にある都市で、古くからの伝統を守りながらも、70年前からデザイン・染め方に工夫と変化を加え、世界中から注目されている場所として知られている。この産地の絨毯は、その色合とデザインの質が極めて高く、シルク100%の素材が多い。色合では印象的なブルー・グリーン・レッドを始め、他の豊かな色彩もある。有名工房が多く、デザイン・色合は工房により異なる。
 花・花瓶などのデザインが多いが、珍しい柄として、鳥・ライオンなどの動物、狩猟のデザインがある。

マスメの慰霊塔
ハメダン

 アルヴァント山の麓に位置し、ハメダン州の州都である。通常、デザインは縁のある中心柄で、毛足が長く、厚みのあるウール製が多い。この産地は、クルデスターン州のセネ・ビジャールからの絨毯集積地になっている。

アビセナの慰霊塔
カシャーン

 テヘランとイスファハンの中央に位置する。以前は、高級なシルク製絨毯の歴史があったが、今は丈夫で良質のウール製絨毯が多い。クリヤーブルーや濃いレッドの色合が多く、デザインは花柄・花瓶・植物を始め、多くのバリエーションがある。

美術館
サールーク

 アラークの北方50キロにある大きな町で、19世紀には、世界各地とりわけ欧米向けの絨毯産出地であった。現在は、良質のウールを使用し、古典的な色合で、レッド・ブルー・ベージュ・グリーン・イエローなどが用いられる。

遺跡
ナイン

 イランのほぼ中央に位置し、イスファハンの近郊にある都市である。ウールとシルク素材が多く、シルクでモチーフの輪郭を取り、模様を浮かび上がらせる独特の手法をとっている。色合ではベージュ・ダークブルー・レッド・グリーンが多い。

ナインの風景
イスファハン

 テヘランから南に約400キロ離れた所にある美しい都市で、16~17世紀にサファヴィー朝が黄金期を極めている間、ペルシャの首都であった。この産地の絨毯はウールとシルクを素材にした物が多い。例えば、縦糸にシルクを使ったり、花柄の周囲をシルクで織るなど、色の組み合わせと装飾技術に工夫がある。色合として代表的な色は、明るいブルー・ベージュが挙げられる。

シャーモスク
ケルマン

 ペルシャ絨毯の歴史が古く、主にウール製で、柔らかい織と多様なデザインを持つ絨毯の産地として、昔から、その名が知られている。細かい花柄・植物柄が多く、色合も豊かである。

アルゲバム遺跡
シーラズ

 ファールス州にあるこの町は、テヘランの南方約600キロの地点にあり、バラの美しさで有名な地である。そのため、バラをデザインの素材にした絨毯が生産されてきたが、他のデザインも豊富にある。

 通常、レッド・ブルーが多いが、色合が柔らかく抑えてあるため、デザインに存在感を感じさせる。現在は、ウール製が多い。

エラムガーデン

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