ペルシャ絨毯のデザイン

 ペルシャ絨毯のデザインは、産地・工房によって異なり、その模様から産地・製作者が判ります。デザインは、全て1点もので一つとして同じ物はありませんが、同じ産地で作られたものは、自然と似通ったデザインになる傾向があります。
 ここでは、代表的な7つのデザインをご紹介しましょう。

トランジ(メダリオン)

 中心柄のことをペルシャ語でトランジ(英語でメダリオン)といい、ペルシャ絨毯では、よく見られるパターン。絨毯の四隅にメダリオンの1/4サイズの柄が配され、柄が三角形を成しているものをペルシャ語でラチャクとも呼ぶ。

ヘシティ

 魔除けを意味する。三角形や菱形に形の変化したものもある。三角形や菱形は危険な力を弱めると信じられている。

ゴルダーニ

 ゴルダーニは、ペルシャ語で花瓶のこと。花瓶に入った植物が力強く成長している姿が表現される。

デラクティ

 ペルシャ語でデラクとは、木の意味。花が咲いた木や動物が木の下で遊んでいる物があり、タペストリーにも適している。

タスウィール

 絵画調のデザインで、日本ではピクチャーと呼ばれる。動物図・樹木図・名所図などがあり、タブリーズ産絨毯に、このデザインが多いことで有名。敷物という目的だけでなく、鑑賞用としても人気のある個性的なデザイン。

シェカールガ

 狩猟図で、ペルシャで作られたミニチュアールにも、同じようなモチーフを見ることができる。馬に乗った猟師がライオンや鹿などを狩る場面をデザインする。

ゴンバディ

 ゴンバとは、ペルシャ語でドームのこと。モスクにあるドーム状の建物の内部に描かれているデザインを取り入れている。

タイトルとURLをコピーしました